英語の場合,文の最も重要な部分は最初の方にある構文になっている。しかし,従属節がある場合は,主節の最後の語を修飾する。ここに矛盾を感じる。
2年前の今日も「英語が分からねぇ〜」と書いていた (nlog(n): 英語のここが分からない - 分解するのが当たり前)。そして,最近になってもまだ分からないので,記事にしようと思って2年前の記事を読んだら,同じことが書いてあった。驚くべきことに,2年前から進歩がないのである。
気を取り直して続けることにする。ここで言いたいのは,英語の構文の次の2つの特徴が,やや矛盾しているように思えるということある。
関係代名詞を含む文を考えると,前半が主節,後半が従属節ということになるので「前半に重要部分がある」というのは OK。しかし,その前半だけを考えると,その「一番最後」にキーワードがくるのである。そしてこのキーワードを従属節が修飾することになる。
例えば次の文である。
Alyce Collins: So she began taking lessons with a drama coach who had a good track record as a speech coach.
アリス・コリンズ: そこで彼女は,話し方のコーチとして優れた実績を持つ,演劇コーチのレッスンを受けるようになったのです。
実践ビジネス英語 2013年度 Lesson 2, Accent Reduction Training アクセント矯正 (5)
主節の最後の a drama coach を従属節で説明している。つまり,この文の半分は「付け足し」であるはずの a drama coach の説明で成り立っているのである。
要するに,文の前半は重要だが,次に重要なのは前半の後半であって,前半の前半ではないのだ。前半の後半が重要だからこそ,それを従属節が修飾するのであって,もしも重要でないのなら修飾する価値はないからである。主節全体を従属節で修飾するという構文はあるが,主節の前半を修飾する構文はない。主節の後半が重要であることの証拠である。主節の前半について詳しく言いたいときは,文そのものを分ける必要があるのだ。
「前半部分だけを理解すれば乗り切れるよ」「前半だけで通じる英語スゲェ」というサバイバーな人たちには到達できない境地である。あ〜難しい。そしてこのことは「主要部分は前半にあるが,言いたいことは後半にあったりする」という2年前の記事の焼き直しである。
Posted by n at 2013-05-09 23:35 | Edit | Comments (0) | Trackback(0)
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