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Windows Windows XP を基本機能を使ってルータ化

Windows XP の PC をルータにすることにした。専用のインターフェイスは用意されていないが,追加ソフトウェアなしで実現できる。

■ ■ ■

Windows XP のサポート期限が来年2014年4月に迫ってきているのが気になるが (Windows XP のサポート終了についてのご案内),今のところは無視。

自宅には,プリントサーバになっている Windows XP マシンがある (nlog(n): Windows XP で無線プリントサーバ)。この Windows XP マシンは,有線 LAN と無線 LAN のネットワークカードを装備しているので,これをブリッジまたはルータにしてみようと思う。

まず最初にブリッジにしようとしたが,これは上手く行かなかった。有線 LAN と無線 LAN のアダプタを2つ同時に選択して右クリック後,「ブリッジ接続」でブリッジになるのだが,無線 LAN を優先する設定ができないのである (メトリック値はなぜかブリッジに対してしかできず,アダプタ個別に対してはできない)。

そこで,ルータにしてみたところ,これは成功した。ルータにする方法には,ICS (Internet Connection Sharing,インターネット接続共有機能) を使うのが簡単だが,LAN 側の IP アドレスを 192.168.0.1 にしなければならないという制限がある (@IT:Windows TIPS -- TIPS:Windows 2000/Windows XPのICSを活用する(NATを利用する方法))。自宅のネットワークは,ADSL モデムを 192.168.0.1 にしてしまっているので使えない (使うには大幅な変更が必要になってしまう)。

しかし,Windows XP は,専用のインターフェイスは存在しないが,ICS を使わなくてもルータになる機能を持っている。ネオ撲滅党 : WindowsXPでNATHow to set up NAT Routing on Windows XP (Windows.WinXPRouting) - XWikiIP Forwarding - How to make Windows XP as a Router の通りにやってみると,本当に Windows XP がルータになった。

Windows XP をルータにする手順

環境

環境は Windows XP Home Edition Version 2002 Service Pack 3 である (Professional でなくてもできる)。ネットワークアダプタの構成と設定は以下の通り。無線 LAN アダプタ側が「WAN」,有線 LAN アダプタ側が「LAN」という位置づけである。

WAN 側 NIC アダプタの名称 ワイヤレス ネットワーク接続
IP アドレス 自動取得 (192.168.1.22 を取得)
サブネットマスク 自動取得 (255.255.255.0 を取得)
デフォルトゲートウェイ 自動取得 (192.168.1.1 を取得)
DNS 自動取得 (192.168.1.1 を取得)
LAN 側 NIC アダプタの名称 ローカル エリア接続
IP アドレス 192.168.10.1
サブネットマスク 255.255.255.0
デフォルトゲートウェイ 空欄
DNS 空欄

WAN 側は自動取得で行なっているが,もちろん IP アドレスを固定で割り当ててもよい。

手順

レジストリ変更

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Tcpip\Parameters
IPEnableRouter=1

NAT のインストール

C:\>netsh routing ip nat install

WAN 側アダプタの登録

C:\>netsh routing ip nat add interface "ワイヤレス ネットワーク接続" full

LAN 側アダプタの登録

C:\>netsh routing ip nat add interface "ローカル エリア接続" private

登録の確認

C:\>netsh routing ip nat show interface

NAT ワイヤレス ネットワーク接続 の構成
---------------------------
モード            : アドレスおよびポートの変換


NAT ローカル エリア接続 の構成
---------------------------
モード            : プライベート インターフェイス

Routing and Remote Access (RRAS) の自動起動と開始。「管理ツール」→「サービス」で「Routing and Remote Access」を開き,「スタートアップの種類」を「自動」に設定,「サービスの状態」を「開始」に。

最後に再起動を行なって終了である (再起動しないと,LAN 側に接続したクライアントから,Windows XP の WAN 側のインターフェイスには到達できるが,そこより上流への ping 応答がない)。

問題点

問題としては,Windows XP はルータになるが,DHCP のリレーはしてくれないということがある。DHCP リレーエージェントを使おうとしたが失敗した。

C:\>netsh routing ip relay install
OK

DHCP リレーエージェントのインストールは成功しているが,インターフェイスを追加しようとすると,以下のように失敗する。

C:\>netsh routing ip relay set interface "ワイヤレス ネットワーク接続" enable 16 4
DHCP リレー エージェント をまずインストールする必要があります。

リレーエージェントは先にインストールしたのにねぇ。これ以上深入りしないほうがよさそうな気配がムンムン…。

DHCP のリレーをしてくれないとなると,Windows XP マシンの下流の機器は,手動で IP アドレスやデフォルトゲートウェイ,DNS などを設定しなければならない。下流の機器はネット対応のテレビなので,設定や動作確認が面倒。Windows XP で動作する DHCP/プロキシ サーバに BlackJumboDog がある。これを使うのがよさそうだ。

Posted by n at 2013-08-15 23:35 | Edit | Comments (0) | Trackback(0)
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