大腸ファイバ検査を受けてきた。ポリープを1個切除した。
最近,トイレに時間が30分ほどかかることがあり,1月に血便のようなものが出たので,大腸ファイバ検査を受けることにした。昨年末に大腸にバリウムを注入する注腸検査を受けていて,その時は「異常なし」であったので,念のためである (nlog(n): 注腸検査というのをやったんだが)。
前回の経験を活かし,今回も「検査は月曜日」に設定してもらった。大腸の検査では,前日から食餌のコントロールを始める必要があるため,前日が日曜日であることが都合がいいのである。月曜日は休暇をとった。
注腸検査では,前日の3食は「おかゆ」→「重湯」→「重湯」でお腹が空いてげんなりだったが,大腸ファイバでは,海藻類や繊維質の多いものを除けば3食とも普通の食事でOK。夕食は午後7時までに済ませればよいというものだった。
薬としては,前日の午後2時にマグコロール250mlを30分以上かけて飲み,午後8時にラキソベロンをコップ一杯の水に溶いて飲む。クエン酸マグネシウムが原料のマグコロールは酸っぱい。どちらも下剤であるが,前日の晩にトイレに行ったのは夜の8時だけだった。また当日の病院に行くまでの間も大丈夫であった。当日は病院に朝の7時に行き,マグコロール1.8Lを2時間かけて飲んだ。1.8L というのは日本酒一升瓶と同じ量である。こちらのマグコロールはポカリスエットのような味だった。トイレには7〜8回行くことになった。便の状態が刻々と変化し,固形物がジョジョになくなっていった。
下剤を飲んでいるとき,注意することは1つだけである。
オナラだと思っても,鬼や蛇が出てくる可能性もあるのだ。気軽にオナラをしてはいけない。面倒でもトイレで座ってからオナラをしよう。そこで気づくであろう,オナラだけではなかったことに。そして感謝するのだ,そこが便座であることに。
前回の注腸検査では,肛門からバリウムを入れて限界まで我慢し,許可を与えられた後に放出するという,何かのプレイのようなものであったため,危うく目覚めそうになった記憶がある。
今回は,大腸に空気は入れるため圧迫感があるものの,検査自体は非常に楽だった。痛みを感じたときは我慢せずにそう言ってくれという指示があったことも,心理的に楽だった。その代わり,今回は検査前に別のイベントがあったのだ。大腸の中がすっかりキレイになっていることを確かめるために,チェックさせろというのだ。つまり,
というプレイである。実際は,最終的な排便による排出物は,尿と見間違うくらいの黄色い水で,固形物は一切ないものであり,看護師は「かつてはうら若かった」女性であったので,このプレイを経験した後でも,何らかの別の感覚に目覚めることはなかった。まあ,実際もしそれが「うら若き女性」だったとしても,先方としては見慣れている光景であり,しかも仕事であるということから,「いや〜ン」のような反応は全く期待することができないのである。
検査は,診察台の上に横向きになって横たわっているだけで,姿勢としては楽であり,また,空気を入れながら行う検査でありながら,検査中にオナラを我慢しなくていいという点も楽であった。オナラを我慢しながら上下左右する診察台の上で転げ落ちないように踏ん張らなくてはならない注腸検査とは大違いである。大腸ファイバの診察時には,ゆるい麻酔を栄養剤の点滴とともに入れたため,うつらうつらしながら検査を受けることになったのだった。
検査後,別室で休ませてもらった。1時間程度の予定が2時間も寝てしまっていた。
今回担当してくれた医師も,事前に大腸の壁は薄いことと,もしもの場合についてを説明してくれた。それが実感として分かったのは,術後の説明を受けた時だった。医師は,検査中に要所要所で撮影された写真をもとに,これがどのあたりであるかを説明してくれた。大腸ファイバは最終的に大腸の始まりにある盲腸 (虫垂) と小腸の出口のところまで行く。大腸は,大きな「の」の字を描いていて,「の」の上の2箇所が角ばっている。角ばった部分では,大腸ファイバも曲がって進んでいくわけだが,その角ばった部分がうっすら黒くなっているのである。その黒いものは,一つは肝臓,もう一つは脾臓だそうで,その臓器の色が透けて見えているのだというのだ。大腸の壁は,透けて向こうが見えるほど薄かったのだ。
検査の結果,1 mm 大のポリープが4つあり,うち1つを切除したとのことだった。ポリープの形状としては「クラスI」だった (大腸がんの場合は「クラス」ではなく「ステージ」を使う)。クラスには I〜IV まであり,III あるいは IV の場合は,切除後に1日の入院が必要とのことだった。今回は「I」なので当日帰宅となった。
結局,ポリープを取ることにはなったが,大きな問題はなく,血便のようなものの原因は不明であった。まずは一安心だが,経過観察はしていった方がいいとのことで,次回は1年後となったのだった。
大腸の検査をするときは,胃腸の中のものがすべてなくなった状態になる。最近はブログの更新が滞り気味で,腸で言えば中に常に何かが残っている状態なので,たまには強制排出でもしてすっきりさせたいものだ (nlog(n): 腸に学ぶ情報の処理方法)。
2015年8月21日追記:
大腸内視鏡検査をまた受けました (nlog(n): 大腸ポリペクトミーで入院)。
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