自宅サーバから Nexyz.BB のメールサーバのサブミッションポートを使って外部へメール送信するための設定を行う。
我が家の現在のインターネット環境は ADSL で,Nexyz.BB という Yahoo! の子会社がプロバイダである (nlog(n): Nexyz.BB の ADSL モデムは当日に)。
Nexyz.BB では,迷惑メールを自分のネットワーク内から発信されてしまうのを防止するために,通常 SMTP で用いる 25 番ポートを使わせないという「Outbound Port 25 Blocking, OP25B (Wikipedia)」を行っている。
プロバイダにこの設定が行われていると,普通にプロバイダの送信メールサーバの設定を自宅サーバにしても,自宅サーバから外部に向けてメールを出すことができない。そこで,自宅サーバの Postfix の設定を OP25B に対応させる必要がある。設定については Postfix でメールリレーの設定 (SMTP クライアント + SMTP Auth) - maruko2 Note. が詳しい。
動作環境は,Vine Linux 6.3, Postfix 2.8.10, インターネットサービスプロバイダ Nexyz.BB である。Nexyz.BB のメール送信サーバの情報は以下の通り (メールの基本情報 | ネクシィーズBB)。
送信メールサーバー (SMTP) | smtp.nexyzbb.ne.jp |
---|---|
ポート番号 | 587 |
SMTP認証 | 設定する |
アカウント | Nexyz.BB ID |
パスワード | Nexyz.BB ID のパスワード |
SSL | 設定しない |
Postfix の設定ファイル /etc/postfix/main.cf には,これまでの設定 (nlog(n): Postfix の設定) に以下を加える。
ここに出てくる「sasl」とは,認証のためのフレームワークである (Simple Authentication and Security Layer - Wikipedia)。
上の Postfix の設定で,認証情報を /etc/postfix/authinfo というファイルに書くことにしたので,このファイルを新規で作る。例えば,自分の Nexyz.BB ID が nexyzbb_id で,パスワードが nexyzbb_password だとすると,authinfo ファイルには次のように書いておく。
このファイルを保存したら,postmap コマンドを実行する。引数は main.cf の smtp_sasl_password_maps と同じにする。
実行すると /etc/postfix/authinfo.db というデータベースファイルができる。自宅サーバは自分しか使わないとしても,パスワードが書いてあるファイルは念のためアクセス権設定をしておく。もともと root で作ったファイルだが,所有者も明示しておくとコマンドは次のようになる。
Postfix に設定ファイルを再読み込みさせる。
これで完了。メール送信テストをして問題なければ終了である。
Master Archive Index
Total Entry Count: 1957