「自転車は左」と叫ぶおばさんがいる。急に大きな声を出すので,関係ないのにドキッとした。心臓によろしくない。
仕事帰りに,幅が 3 m くらいある歩道を歩いていると,前に女性の二人連れの後ろ姿がある。女性たちはフラフラと右に左に行ったり来たりしながら歩いている。いい感じに酔っ払っているようだ。女性たちの足取りが遅いので先に行きたいのだが,歩く方向が定まらないのでどちら側から追い抜けばいいか迷っていたところ,それは起こった。
「自転車はひだりっ!」
いきなり女性のひとりが叫んだのである。私と女性たちが歩いていたのは車道の右側の歩道で,その後ろから自転車が走ってきて追い抜いたのだ。大きな声にギョッとしてしまった。通行妨害をしているのは,むしろ酔っ払っているお前たちの方だろうと思いながら,関わりたくないので離れて歩くことにした。
「交通の方法に関する教則」によれば,自転車は原則として車道を走ることとなっている。一定の条件のもとでは歩道を走ってもよく,その場合は歩行者優先で徐行することとなっている。歩道内では車道側を走行し,前方から自転車が来たときは左側を通行すればよいようだ。
第3章 自転車に乗る人の心得
第2節 安全な通行
1 自転車の通るところ
(4) 普通自転車は、次の場合に限り、歩道の車道寄りの部分(歩道に白線と自転車の標示(付表3(2)22)がある場合は、それによつて指定された部分)を通ることができます。ただし、警察官や交通巡視員が歩行者の安全を確保するため歩道を通つてはならない旨を指示したときは、その指示に従わなければなりません。
ア (略) イ 13歳未満の子供や70歳以上の高齢者や身体の不自由な人が普通自転車を運転しているとき。 ウ (略)2 走行上の注意
(10) 歩道でほかの自転車と行き違うときは、速度を落としながら安全な間隔を保ち、歩行者に十分注意して、対向する自転車を右に見ながらよけるようにしましよう。
大声で注意した女性は,自転車に反対車線の車道を走るべきだと言ったのか,自分たちの左側を走れと言ったのかは定かではない。自転車に乗っていたのは右手後ろにあった学習塾から出てきた子どもで,千鳥足の歩行者をよけて走行しただけなのである。その子どもが13歳未満であったかは確認のしようがない。
帰宅してから,家族に話をすると「そのおばさん知ってる!」とのこと。酔っ払っていないときも指摘をしているらしい。
もしも女性に注意を受けた子どもが規則通りに走るなら,学習塾から出てきたら,まず自分の行きたい方向と反対方向に走っていき,横断歩道で反対車線にわたって車道を走って帰らなければならない。遠回りだし暗いしで,できればそうしたくないはず。規則通りに走るのは難しいですな。
Posted by n at 2016-12-18 17:05 | Edit | Comments (0) | Trackback(0)
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