投票後に希望すると,投票したという証明書である「投票済証」というものをくれる。地域によっては投票済証を見せることで商品が割引になることもある。
今日は衆議院議員選挙の日である。焦点は「郵政民営化の是非」である。民営化することにより,「国がらみの既得権益者」を減らすことができる。「構造改革は痛みをともなう」と言われるが,既得権益がなくなるのは「痛み」じゃないですから! 残念。
郵便局の中には「特定郵便局」というものが存在する。この郵便局に限っては,郵便局長が親から子へ受け継がれるのだ。局長の椅子は一子相伝。要するに北斗神拳のようなものである。アターッ! 特定郵便局 によれば,2000年度現在の特定郵便局の数は18916局だというのだから,かなりの数である。空中北斗星だらけ。そんな星空は困るんですけど。
郵便局がなくなると過疎地が切り捨てられるという意見があるが,これはナンセンス。現在でも宅配業者のメール便が届かない地域はないし,しかも料金は全国一律。民間なのによくやっている。だいたい,届かない地域のある業者など使いたくもない。そんなヒドい業者は簡単に淘汰されるに決まっている。郵政事業は民間でもできるのだ。できないと最初から言っている議員は努力が足りん。
さて,今回の投票は,衆議院議員の氏名を書くもの,政党名を書くもの,最高裁判所の裁判官にチェックを入れるものの3つである。それぞれ紙の色が違えてある。投票箱を間違えないようにするためである。朝一番に投票する人は,投票箱の中身が空{から}であることを確認するために,投票箱の中を見ることができる。一度くらいは見てみたいものだが,眠気には勝てない。この仕事は近所の早起き爺さんにお任せである。
それにしても今回の選挙は難しかった。国とつながりを持つ既得権益者を保護することで票を得てきた与党が,郵政事業に関してはこれを廃止しようとし,逆に野党は廃止に反対しているのだ。わけが分からん。どこに投票したらいいのか。野党は与党と反対の主張をするだけが能ではなかろう。野党は,「郵政民営化に賛成。さらにすべての天下り廃止。」くらいの強い主張で,既得権益者排除を進めるべきだったのではないだろうか。
投票が終わってから,投票所を出る前に「投票済証をください」と言うと,投票をしたという証明書がもらえる。証明書といっても,小さな紙切れなのだが。ほとんどの人はこの証明書の存在を知らないため,証明書も多くは用意されていない。私の行った投票所では,庶務係の人が手書きで投票区を記入したものをくれた。
証明書は,通常何の使い道もないのだが,地域によっては商店街で何かしらの企画を立てているところもある(選挙セール〜投票率アップ大作戦)。投票済証を見せると商品が割引になったりすることもあるそうだ。
2010年7月11日追記:
朝一番で投票所に行くと別の仕事が待っています (nlog(n): 投票所に一番乗りするとできること)。
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こんばんは 初めまして
Posted by: まやまこい at August 29, 2009 18:43今回の投票済証明書が話題になっており検索していたところ、貴殿の4年前の郵政選挙の話題に行き当たりました。
郵政民営化と天下り廃止をセットで実行させるくらいをやらなければ・・・なかなか見識のお高い方と感じました。
今回は4年前の揺り戻しとなるのでしょうね。
まやまこい さん
Posted by: n at August 31, 2009 23:05はじめまして。2009年の選挙は前回の2005年よりも投票済証明書が大きく取り上げられているようですね。きっかけは何であれ,投票率が上がるのはいいことだと思います。
私に関して言えば,実のところ,今回は期日前投票をしたということもあり,うっかりもらうのを忘れていたのでした。