プレッシャーがかかると実力が発揮できないことはよくある。しかし,プレッシャーから逃れる方法はある。
人間にはいろいろなタイプがいる。「逆境に強い」「厳しい条件になればなるほど,やる気が出る」そんな人たちは,もともとプレッシャーに強いか,プレッシャーをプラスに感じることができるので問題がない。この方法を使う必要のない人たちである。
私のように,何か言われるとすぐに潰れてしまうなど,プレッシャーに弱い人間がいる。例えば次のような人たちである。
以下は,このような種類の人たちのための,プレッシャーから逃れる方法である。
プレッシャーの始まりは基本的に他人である。「やりなさい」という脅迫的なものや,「期待してます」というソフトなものもあるが,どれもプレッシャーであることに変わりはない。そして,プレッシャーというものは,始まりは他人だが最終的には自分で作り出すことになるものである。つまり,プレッシャーだと思い込むことでプレッシャーが生まれているのだ。そのようなプレッシャーは,切り分けをして処理することができる。逃れることができる。
まずは基本の場合を考える。上の図のように,「現在」があって,先に何か「やりたいこと」があるとする。自分がやりたいことなので,問題なくできる。これがやりたくなくなってしまうのは,次のようにプレッシャーがかかった場合である。
本来はやりたかったことが,プレッシャーがかかることによって「やらなければならないこと」に変質してしまう。すると,「やりたいこと」が「やりたいこと」でなくなってしまうため,簡単なことでもできなくなってしまうのである。
これを回避する方法は,「やってもいいし,やらなくてもいい」と思うことである。気持ちをニュートラルにして,どちらかを選ぶようにすればいいのだ。このテクニックの本質は,自分で選択可能な「やらなくてもいい」という選択肢を思い出すことにある。冷静に考えてみれば,もしかすると実はやらなくてもいいことなのかも知れないのだ。
振り返って眺めてみよう。プレッシャーがある場合は,「やりたいこと」が「やらなければいけないこと」に変質したため,「やる」という1つの選択肢しか見えなくなっていた。そうなると,もはや「選択肢」ではない。「選択肢」とは,2つ以上の事がらを指すものだからである。
これに対し,「やりたいこと」と「やらなくてもいいこと」の2つを選択肢として持つ場合,世界が広がることが分かる。自由度は単純に2倍になる。「どちらでも選べるのだ」と思うことができれば,プレッシャーからは開放される。プレッシャーがゼロになることはないにしても,必ず軽くはなる。そして,本来自分がやりたかったのは何かが見えてくるはずなのだ。
実を言うと,この方法は私が学生時代に友人から教えてもらったものである。初めてやってみたときは大きな衝撃を受けた。そして今でもこの方法のお世話になっている。今でも使えるということは,かなり強力な技術であるか,私自身が成長していないかのどちらかということだ。私はこの方法を使ってタバコをやめた (nlog(n): 禁煙4周年 - ニコチン摂取と喫煙習慣との分離)。
2009年5月7日追記:
「神様」を持ってくるという方法もあります (nlog(n): 天の神様のいうとおり生きてみる)。
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