最近気になる「ヘミシンク」。ヘミシンクを聴いてトレーニングをすれば,体外離脱や霊界との通信,遠隔視(リモートビューイング)が可能だという。職場にいながらにして自宅にいる子どもをあやしてやれたりして。
FBI 超能力捜査官ジョー・マクモニーグル(Joe McMoneagle)が能力開発のために聴いたというヘミシンク。ヘミシンクについて調べてみると,精神世界を通して遠くへ行ったり,死んだ友人と再会したり,守護霊と話したりするのは,非現実的な話ではないらしい。マクモニーグル氏のサイト: Joseph McMoneagle Home Page
ヘミシンクを聴いてトレーニングすることによって,特殊能力を持たない一般の人間もできるようなのだ。
ヘミシンク (Hemi-sync) はロバート・モンロー (Robert Monroe) の開発した音響信号で,CD は米国モンロー研究所から購入できる。最近日本語版が発売された。その音響信号の入った CD の第1巻「ゲートウェイ・エクスペリアンス Wave I - Discovery」の現在価格は US$99.00 となっている (Hemi-Sync®)。エクスペリ「エ」ンスと書くのが一般的だが…?
ヘミシンクは,簡単に言えばピンクノイズに右と左で少しだけ周波数を違えた正弦波を乗せた音である。ホワイトノイズは,全帯域に渡ってランダムにスペクトルが含まれる信号である。テレビの砂嵐の映像の音や,ラジオの局が入っていないところで聞こえる音がそうである。ピンクノイズは,ホワイトノイズの高域と低域をカットした音のことである。恐らく,ヘミシンクは帯域の調整や右と左で音を変えるなどの細かい調整がしてあるのだと思われる。
ヘミシンクについては,インターネットにも情報がある。多くの体験記がある中,一番有名なのは 坂本政道氏体外離脱の世界ホームのサイトだろう。米国モンロー研究所(The Monroe Institute)での体験が綴られている。
モンロー研・ゲートウェイ には興味深い記述がある。
以前、モンロー研にアジアから二人の高僧が来たことがあるという。一人は90歳ぐらいでもう一人の若い方は60前後。黒いネクタイを締め厳粛な態度でセッションに臨んだという。ところがフォーカス15のテープを聞くや、ネクタイを乱し興奮して部屋から転がり出てきて曰く、
You Americans have done it!
彼らが何十年も厳しい修行をしてやっとたどりついた境地を、この数十分のテープはいとも簡単に達成させてしまったと驚いたのだ。
霊界で手助けをしてくれるものを,西洋では「ガイド」と呼び,日本では「守護霊」と呼ぶ。洋の東西によって表現は異なるが,どうやら同じ世界に行って同じものを見ているようなのだ。
このサイトを本にしたのが,Amazon.co.jp:「臨死体験」を超える死後体験―米国モンロー研究所のヘミシンク技術が、死後の世界探訪を可能にした!: 本である。
サイトにあるままなので内容はほとんど同じだが,体裁が整えられているので本の方が読みやすい。欲を言えば,もう少し編集が手を入れた方がよかったのではないかと思う。坂本氏の「がっかりした」「…とか」「あんまり」などの話し言葉的表現が気になったからである。本にするなら「残念だった」「…など」「あまり」とすべきだろう。この本の中では,超能力捜査官「マクモニーグル」は「マクマネグル」の名前で登場し,モンロー研究所で講義を行っているのが興味深い。坂本氏は,時間旅行もしていて,これができればタイムマシンは要らないのではないかとも思ってしまうほどだ。
しかし,にわかには信じ難い。そう思って読んでいると,坂本氏はあとがきに次のように記していた。
この本に書いたことを,にわかに信じる必要はない。たとえ信じたとしても,信じている状態と本当に知った状態とには,大きな違いがあることを理解していただきたい。信じているという段階は,まだ疑いのある状態なのである。たとえば,太陽をみてその存在を知っている人は,「わたしは太陽があると信じる」とは言わない。「わたしは太陽があることを知っている」と言う。
「信じている」段階から「知っている」段階へ移行するには,自分自身で体験する必要がある。太陽の例では太陽を見るという体験が不可欠だ。体験を通してのみ,未知は既知となる。
自分で体験しない限り,未知は既知とはならない。わたしの体験は,あなたにとってはあくまで参考程度にしかならない。これは水泳や車の運転技術を体得するのに似ている。他人がこれらを学ぶのをいくら見ていても,あるいは本を読んで理解しても,本人が練習しないことにはちっともうまくならない。
これは鋭い。私の感じた疑問にズバリ答えてくれている。
タイトルは「死後体験」となっているが,死ななくてもいいし,死にそうにならなくてもいい。そういえば,入学試験で答が思い出せないときに「今,手首を切れば死にそうになって,記憶が走馬灯のようによみがえって来るかも…」と思ったことがあるが,そのようなリスクの高いことはやる必要がないのである。
Posted by n at 2006-04-21 23:07 | Edit | Comments (2) | Trackback(0)
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こんにちは。はじめまして。
超能力など信じていない私は別段霊界や不思議な事柄について普段から注意して生活しているわけではありません。
しかし、時々不可思議な体験をするのです。
脳裏に映像が視えるわけではありませんが、親しい人にかぎり、居場所がわかったり、道に迷っても土地から出るなにか、目に見えないものを五感以外のところで感じ取って目的地にたどり着いたり、
これは親しい人に限りませんが、そばにいる人の感情をトレースしたりしてしまうのです。
一般的に言われる遠隔視ともちがいますし、精神感能力ともとらえられるので、この不可思議な現象はなんなのだろうと時々考えます。
考えたところでわかるはずもないのですが。
少々興味がわいたのでESPサイトを調べてみたらこのサイトにたどり着きました。
遺伝的なものなのか母も妹も同じような体験があります。
この不可思議な体験を詳しく知るには何を識ればよいのでしょう。
Posted by: 鈴木 啓 at November 05, 2006 08:14教えてください。
鈴木さま
Posted by: n at November 05, 2006 11:29そのような体験に関しては,トランスパーソナル心理学という分野で議論されています。何か手がかりがあるかも知れません。
ただし,そのような不可思議な体験は,カルトや新興宗教につながりやすいので,偏りなく情報を集めるのがいいと思います。