懲りずに「和文英訳の修行 基礎編」の学習を始めることにした。予備編は内容がウツだが,基本編はそうでもない。英文の言い換えを学ぶにはいい教材である。
佐々木高政著「和文英訳の修業」を使って英語学習をしている。「なぜこんな古い本を使うの?」それは,「死んだ英語を覚えたいんだよ!」だからである。
暗唱用の「基礎編」は,例文が鬱々としてくるものばかりでウンザリだったが (nlog(n): 「和文英訳の修行 予備編」の暗唱),「基礎編」はそうでもない。英文の言い換えがメインのテーマになっている。
I. 主語についての一般知識
英文をつづる際まず第一に考えねばならぬことは,一つ一つの文の構成のしかた,すなわちいかなる語を主語としそれについて叙述を進めていくか,である。主語のとり方一つで文全体の姿がきまるからである。たとえば
「この歌をきくたびに,あの楽しかったころを思い出します」
といった簡単な内容の文でも
「私」を主語とすれば
Every time I hear this song, I think of those happy days.
I cannot hear this song without being reminded of those happy days.
などとなるし,「この歌」を主語とすれば
This song never fails to bring back to me memories of those happy days.
といったところが浮ぶし,「あの楽しかったころ」を主語とすれば
Those happy days live again in my memory whenever I hear this song.
と姿を変え,「思い出」を主語とすれば
Memories of those good old days always return [come back] to me with this song.
あたりに収まるといったぐあいである。どの行き方をとるかは,諸君の考え方の癖とその時々の英語の学力次第でそれぞれの場合に決定されていく。佐々木 高政「和文英訳の修業 4訂新版」 p. 128
これだよ。こういうのがやりたかったんだよ。英語では主語の決定が重要であるということはよく言われている (英語らしい英語を書くコツ - 科学英語を考える - 東京大学 大学院理学系研究科・理学部)。主語を1つ決めて,後に続く文が自然に出てくるようになったら,それはかなり嬉しいことなんじゃないか。
ただし,著者は「うぬぼれ屋」をかなり嫌っているらしく,その類の例文が頻出するので注意が必要である。
Posted by n at 2009-12-18 01:12 | Edit | Comments (0) | Trackback(0)The conceited person hides his lack of ability by bragging about some of the things he can do. ('can' に強勢を置く)
うぬぼれの強い人間は何か自分にできることを自慢することで自分の無能を隠すものだ。
p. 129A celebrity without conceit is a rare thing to behold.
うぬぼれていない有名人などめったに見当たらぬもの。
p. 129The self-conceited person takes it for granted that he is superior to others.
うぬぼれ屋は自分はもちろん他人よりすぐれていると考えます。
p. 132
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