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娘が幼稚園で「おもいでのアルバム」という歌を覚えてきて歌ってくれるのだが，これが困ったことに泣けてしまうのだ。

おもいでのアルバム は増子とし作詞・本多鉄麿作曲による童謡である。単純な歌詞だが，胸を打つものになっている。

この歌をうちの娘が幼稚園で覚えてきた。卒園していく園児たちが歌ったのだそうだ。お父さん (私のこと) は自分の娘が卒園するわけでもないのに，涙をこらえるのが大変。さて，ところが，実を言うとかなりの年齢まで私は歌詞を間違って覚えていた。

いつのことだか　思(おも)いだしてごらん
* あんな娘とこんな娘と　会ったでしょう

「様々な女性との出会い。そして別れ。そんな思い出が園児たちの胸に残る…」なわけはない。そういう経験は園児には早すぎる。完全に間違っていた!

気を取り直して，もとの歌詞に戻ってみると，冬の歌詞は2種類用意されている。これはクリスマスをやる幼稚園とやらない幼稚園で選べるようにするためとのこと (おもいでのアルバム)。よく考えられている。作詞の増子としはクリスチャンなのだそうだ (日刊ドリンク　~Daily Drink Magazine~ : いつのことだか おもいだしてごらん　「 おもいでのアルバム 」　)。

歌詞をよく見ると，ワンコーラスの前半と後半で視点が違うことに気がつく。前半が「おもいだしてごらん」という問いかけ，後半は「こんなだったよ」という答になっている。幼稚園・保育園によっては，問いかけを先生が，答を園児が歌うようにしているところもあるようだ。歌詞を眺めてみると，園児どうしで相手に向かって問いかけることもできるし，先生が問いかけてくれると思って自分に向けて歌うのだと考えてもよさそうである。問いかけと答の両方を分けずに園児自身が歌うのでよいだろう。私はむしろ全部を子供たちが歌うというのが好きだ。

作曲の本多鉄麿は常楽院の先代の住職とのこと。お寺の中には歌碑があるそうだ (江戸六阿弥陀/常楽院 - 天地じん)。

また、境内には「思い出のアルバム」の歌碑があり、卒園式の歌として日本中で歌われるこの曲は常楽院先代の住職本多慈悠(鉄麿)師の作曲によるものである。

場所は東京のつつじヶ丘 (常楽院（宗教法人） - Google マップ - 地図検索)。機会があれば訪れてみたい。

気になるのは歌の題名である。漢字なのかひらがななのか。歌詞サイトでは「おもいでのアルバム」，常楽院の歌碑は「思い出のアルバム」になっていて，どちらが正しいのか，どちらも正しいのか，それも分からない。

これと似たタイトルの「思い出アルバム」はアダルトゲームである (思い出アルバム - Wikipedia)。紛らわしい…。

娘が実際に卒園するときは，ハンカチくらいでは間に合いそうにない。

2012年3月22日追記:
常楽院に行ってきました (nlog(n): 「思い出のアルバム」常楽院に行ってきた)。

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