英文の返り読みをしなくするには英文に慣れるしかないが,目標は設定ができる。目標としては「that 節がある英文を自分で作ることができるようになること」とすればよい。
英語を真面目に勉強してみようと思い立ったのが2008年なのでもう7年になる (nlog(n): 英語の短文暗唱は最低30回)。TOEIC はいまだに900点には届かないものの (nlog(n): 受験7回目 TOEIC の結果),自分に合った学習方法を見つけて日常に取り込むことができている (nlog(n): 若い頃の自分に教えたい英文音読トレーニング法)。英語学習を続けるのに一番有効だったのは,学習に対する考え方を「勉強」ではなく「練習 (トレーニング)」だと考えるようにしたことである。
最近では,英文を読むときに「返り読み」をしなくなった。返り読みの必要がなくなったからである。返り読みとは,英文を和文の語順に変えて読む方法のことである。返り読みをしなくなったのは,英文に「慣れた」というのが大きい (nlog(n): 英文を文頭から理解するという感覚は全米ナンバーワン)。一番効果的だったのは「実践ビジネス英語」のビニェット全文暗唱だった (nlog(n): 「実践ビジネス英語」の2週間音読計画と実践結果)。
「返り読み卒業」の方法としてよく言われるのが「多読」である。英文を多く読めということだが,「多く」と言われてもどのくらいが「多く」にあたるのか分からない。他にもいろいろなお勧め方法が見つかるが,ほとんどは自分に合わなかった。
では,目標としては何を設定すればいいのか? 私の経験では,「関係詞節の入った英文を作れるようになること」である。もう少し絞って「that 節を作れるようになること」でもよい。「読めるようになること」ではなく「作れるようになること」がポイントである。これができるようになると,返り読みしなくなる。
日本語に訳さないとか,英英辞典を使わないなどは,最初からは絶対に無理。無理なことは負荷が大きすぎて続かず,挫折の原因になるのでお勧めしない。それよりも「英語と日本語の結びつきを強くする」と思っていた方がよい。英語を縦糸,日本語をそれらを結びつける横糸にして網目を作り,これがしっかりするとその上に立てるようになる。さらに網目が細かくなれば,英語だけの上に立てるようになるのである。網目が大きいうちに日本語を無理に抜くと下に落ちてしまう。網目がどの程度細かくなったかは,言い換えができるかどうかで知ることができる。例えば,「直接それを表現する単語は知らないが,知っている単語を組み合わせれば表現できる」ようになれば網目が細かくなってきたと言える。それはつまり,英英辞典でやっていることを自分なりにできているということであり,この段階で初めて「日本語に訳さず」「英英辞典を使う」ができるようになるのである。
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