子供が行きたいという遊び場にはお年寄りがいる。その中間の年代はいない。
自分の子供たちがずっと小さいころ,一緒に近所の公園に遊びに行っていた。するとそこには必ずお年寄りがいるのである。日なたぼっこして,ちょいちょいビールなんか飲んでる人も見かける。年をとっても外に出るのはいいことである。家の中にいても一人ぼっちでつまらないのだろう。公園に行けば運動にもなるし,他にもお年寄りが来ているから話し相手もできる。
ただ,公園のベンチがお年寄りに占領されていることもあるので,座って休みたいときには困った。そんなときはブランコの柵に座ったりしていた。しかしブランコの柵はすわり心地が悪い。それに,小学生が柵の上をバランスを取りながら歩いてくると邪魔になる (自分もよくそうやって遊んだっけ)。
子供が小学生になると,行きたがるのがデパートなどのゲームコーナーである。お金をコインに替えて,ゲームコーナーではコインを使って遊ぶ。100円玉を入れると12枚くらいコインがでてきて,それを使うと結構な時間遊ぶことができるのだ。小さな子供はそれほど大金を持っているわけではないから,100円ですぐに終わってしまうゲームはできない。ゲームコーナーにはコイン1枚から遊べるゲームがあるので,それで遊ぶことができる。どのゲームで遊ぶか選ぶ楽しみもある。
さて,子供にせがまれてゲームコーナーに行くと,そこにもお年寄りがいるのである。しかもお金は持っているので,大量にコインを積み上げて遊んでいる。一番人気なのが,階段の上の段が前後にスライドする「コイン落とし」である。子供たちは,お年寄りたちの大量にコインを投入して大量にコインをゲットする遊び方を指を咥えて見ている。
児童公園にもゲームコーナーにも,子供とお年寄りだけがいる。その中間の世代はいない。もちろん,子供の親はいるが遊ぶためにいるわけではない。おそらく,刺激が大きすぎないというのが居心地がいいのだろう。若者や中年の世代は,たとえばギャンブルなどをするもっと刺激の多い場所で遊びたがる。だからゲームコーナーにはいないのだ。また,児童公園は,ボール遊びは禁止だし,声を出せばうるさいと苦情がくる。すると若い世代は寄りつかず,幼児と老人だけが残るのである。
せっかく同じ場所にいるのだから,大きく違う世代間で何らかの交流があれば面白そうなものだが,今のところそういうことにはなっていない。
Posted by n at 2016-07-10 22:23 | Edit | Comments (0) | Trackback(0)
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