もし日本が戦争に巻き込まれたときでも,私は戦争反対を叫び続けることができるだろうか。
イラク戦争が始まったのが2003年3月19日 (イラク戦争 - Wikipedia)。開始から5年経った今も戦闘は続いている。戦争をやめるタイミングとしては,2003年5月の米による「大規模戦闘終結宣言」,2003年12月のフセイン大統領の拘束,2004年10月の米による大量破壊兵器は存在しない最終報告,2006年12月のフセイン元大統領の死刑執行など (イラク戦争の年表 - Wikipedia),いくらでもあった。
始めるときに,「終了の条件」を明確にしていないプロジェクトは失敗する。このようなことを言って,私はイラク戦争を批判するが,所詮は他人事である。
これとはかなり落差があるが,次はマンガの話。先々週の2008年15号から「週刊少年マガジン」で「スタンドバイミー」という漫画の連載が始まった。大羽隆廣による,2008年,日本は戦争中だという設定の恋愛漫画
である (スタンドバイミー (漫画) - Wikipedia)。徴兵制もあり,主人公の男女に降りかかってくる。
私は驚いた。戦争漫画が始まったことではない。「もし日本で戦争が起こったら」を考えるきっかけが,現実に起こっている戦争ではなく,漫画だったからである。
さて,私が中学生のとき,同じクラスに大人びた考え方をする男がいた。彼は社会科の時間,戦争の話で先生に質問されたときにこう言った。
戦争反対ってみんな言うけど,戦争になったら,女たちは「私たちのために戦って」とかいって男たちを送り出すんじゃないのか?
この発言は鋭かった。ビックリした。先生もビックリしていた。クラス全体が静まりかえったのを覚えている。
私は戦争に反対である。丸腰でもいいくらいだと思っている。しかし,平和なときに戦争反対と言うのと,戦争の中で戦争反対と言うのでは,意味が大きく違う。日本国内で戦争が起こって,徴兵の通知が来て,それを拒否したとする。私はまわりから批判されるだろうが,これは我慢できる。しかし,家族が後ろ指をさされることに堪えられるかどうかには自信がない。逃げ出して姿をくらます勇気はあるだろうか。あるいは,醤油を飲んで瀕死になる勇気はあるのだろうか。
心の中では家族のためと言い聞かせ,口では国家のためと言いながら,戦地に行くことになってしまうのではないか。自信がないのであった。
Posted by n at 2008-03-26 23:47 | Edit | Comments (1) | Trackback(0)
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この漫画オイラも読んでます☆
戦争反対! って言う事と
平和が良い! って言うのとは
きっと別の事なんだと・・・
今の日本では 戦争反対も 平和の賛美も 説得力を持たないような気がします
Posted by: maro助 at March 27, 2008 19:04