英短文の暗唱という英語学習をはじめて1年と3か月。練習した文に限ってはスラスラになった。効果的にスラスラになるための,変則的練習法を紹介する。
まだしつこく続いている英語の地道学習というのは「基本英文700選」を使った英短文の暗唱で (nlog(n): 基本英文700選の暗唱4周目),ようやく4周目が終了した。4周目を終えて,若干英文の見え方が違ってきたような感触がある。最初のページをテストしてみると (nlog(n): 基本英文700選の暗唱3周目 に追記),違う言い回しができるようになったりしている。少しではあるが手ごたえあり。
日本語と英語では語順が違うが,修飾に関しては,文末方向に進むにしたがって修飾が多くなるので,範囲が狭まっていくのは同じである。最終的には同じものを指すことになる。これは,最初に仮定するものと範囲の狭め方が違うことに起因する (nlog(n): 英語のここが分からない - 範囲の狭め方)。日本語も前から順に理解するものだし,英語も同じである。この範囲の狭め方に注意すると,理解が深まる。
これは「基本英文」ではなく「速読速聴」のおかげか (nlog(n): 「速読速聴・英単語」の暗唱開始)。
接続詞に「that」がある。「that 節」と言われるように,接続詞 that は節の頭についている。したがって,読み方も「節 that / 節」ではなく,「節 / that 節」のように切る。しかし,これがなかなか難しい。that 以下の文は,それ単体できちんとした文になっているので,that が頭にあると余分な感じがしてしまうのだ。
これもどちらかというと「基本英文」ではなく「速読速聴」のおかげか。
「〜と同様に」は,「as well as ...」として1つのかたまりで覚えるが,発音するときは「as well / as ...」のように区切る。速く言うときはつながるが,遅く言うときでも「as well as / ...」のようにはしない。「as ... as if ...」で「as ... as / if ...」のように分けないのと同様である。
536. Though it is now January, the weather is as warm as if it were early spring. (1月というのに春先のような暖かさだ。)
「in front of ...」などの熟語についても同様である。かたまりで覚えて分けて言う「in front / of ...」。
「This is an apple.」という文を,ゆっくり言うとき「ディス・イズ・アン・アポー」とか「ディス・イズ・ア・ナポー」などとしがちだが,アメリカ人はよく「ディーーー・スィズアナポー」などと言ってくれたりして,それ全然ゆっくりじゃないよ! 状態だったりする。日本人が離れて発音するところはくっつけて,くっつけて発音するところは離して発音したりするのだ。
ではどうすればよいのかというと「くっつけても,離しても,どちらでもできれば最強」というのは明白なので,次のように練習する。
それは,つながり部分だけを練習することである。例えば「This is」から部分だけを抜き出して「sis」だけを練習する。「スィズ」「スィズ」と繰り返したら,「an apple」から「anapp」だけを抜き出して「アナッポ」を練習。それができたら「アン・アッポ」を練習して,「アナッポ」と「アン・アッポ」の中間を追求する。苦手なところだけ練習すれば OK。
この練習法はとても効果的で,学習時間の短縮にもなる。「This is an apple.」を引っかかりながら何度も練習するのは非効率である。語に満たなくてもいいので,つながり部分だけを抜き出して繰り返せば,ひっかかることなく練習することができる。続けて言ってみるといつの間にかスラスラに!
文の中に he が出てきたら,she でも練習する。バカみたいだが,効果的である。He でスラスラになったのに,she に置き換えたとたんガタガタになったりするから不思議。文中でも his が her になったりするので,「スラスラ言いながらも各語に注意を払う」という習慣がつけやすい。
文中の he を she に置き換えるのはいいのだが,文としては成立するのだが,意味としては悩むような文が,基本英文700選には多数登場する。例えば以下のものである。
421. The bride came into the room with lowered eyes and with everyone staring at her. (花嫁は伏目がちに,満座の注目を浴びながら入場した。)
422. My father was taking a nap on the sofa, with his legs stretched toward the fire. (父は両足を火の方にのばして,ソファで居眠りしていました。)
423. She was waving good-bye, with her eyes full of tears. (彼女は目に涙をいっぱい浮かべて,さよならと手を振っていた。)
bride → bridegroom,father → mother, she → he は文としては正しいだろうが,状況としてはどうだろうか…というようなことを想像しながら…の若干倒錯練習も,またそれはそれで一つの味ということで。上の文の構文解説は 分詞と動名詞2 にある。
5周目も4周目と同じ40回の繰り返し回数で,練習方法は変えずに (nlog(n): 英短文暗唱トレーニング法 - 私の場合),やることにした。負荷が下がってきたので,速読速聴の暗唱は平行してやることにする (nlog(n): 「速読速聴・英単語」の暗唱開始)。
繰り返し学習の記録:
1周目,2周目,3周目,4周目,5周目,6周目
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こんばんみ。
Posted by: おお at July 21, 2009 11:58私はもう、す〜っかり諦めました。
綺麗な発音はもうこの歳からは無理無理!
それよりも、相手を圧倒する貫禄とか、眼力や、論法や、思考や、知識や、冗談を身につけて交渉しています。
今度英語で話しましょう、アメリカ在住6年の私よりもnさんの方がたぶん綺麗な発音だと思います。
おお さん
Posted by: n at July 21, 2009 22:20英語っぽい発音と,通じる発音は違いますからねぇ。綺麗な発音よりも通じることの方が当然大事です。
では今度グーグルトークかスカイペで。