nlog(n): 「英検Pass単熟語準1級」で語彙増強

Wed December 15, 2010

「英検Pass単熟語準1級」で語彙増強

旺文社の「英検Pass単熟語準1級」を使って語彙増強を狙う。気持ちがいいくらいキレイに知らない例文集があったものだ。ということは，これが覚えられればウハウハになるというわけである。

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英語の基礎力がようやくついてきたところだが (nlog(n): 受験3回目 TOEIC の結果)，英文のニュース記事を読んでみると全く分からない。単語を知らないからである。そこで語彙増強をすることにした。語彙増強は，英語だと「vocabulary building (ボキャブラリービルディング)」という。「記憶」ではなく「強める」という意味になっている。日本語訳の「増強」はこれを踏まえているのが上手い。

さて，語彙増強には，それに特化した本がいいに違いないので，英検Pass単熟語準1級を選んだ。英語上達完全マップ●おすすめ教材集で紹介されている本である。単語のみを覚えても，すぐに忘れてしまうし実際に口に出てこないので，例文丸ごと覚えることにする。別冊になっている例文集だけを使う。逆に本編の単語集は使わない。本編はもしかして要らないのではないかと思ったりする。

目を通してみると，知らない単語が並んでいる。要学習となっているキーワードの 50% は知らない。キーワードを知っていても，例文に出てくる他の単語を知らなかったりして，80% は知らないという印象 (知っている単語だけが使われている文は 20% だけということ)。キビシイ。そこで，「知らなくてダメだ」というネガティブな気持ちを捨て，「知らない単語が集まっていて効率的」「もし覚えられたら凄くプラス」と考えることにする。

別冊の例文集は，単語の並びがアルファベット順になっているので，いい点と悪い点が同居する。いい点というのは，似た単語が連続するので，違いに注意が向けられるということである。悪い点は，未学習の単語が先に出てきてしまうことがあるということである。以下に例をあげる。

20. Please refrain from applauding during the performance.
20. 演奏中は拍手をするのを控えてください。
193. Please refrain from smoking.
193. タバコを吸うのは控えてください。

20番で学習する単語は「applauding」で，193番で学習する単語は「refrain」である。しかし，193番の refrain はすでに20番の例文中に出てきてしまっているのだ。したがって，193番は不要なのである。反対に，20番には学習する単語が2つあるので負荷が倍増することになる。アルファベット順という制約がなければ，先に193番の例文を出して，その後20番を出すことができるのに。

これを逆手にとって構成した本が DUO である (DUO 3.0: 鈴木陽一)。1つの例文に複数の重要単語を詰め込んで圧縮し，例文の総数を減らしているのだ。

「英検Pass単熟語準1級」で，既出の単語が要学習の単語として後になって出てくる例は他にもある。

26. Immigrants are willing to assimilate. Their main problem is coping with the language barrier.
26. 移住者たちは進んで同化しようとしている。彼らの主要な問題は，言葉の壁に対処することである。
59. The aged will find it most difficult to cope with this severely cold winter.
59. 高齢の人たちは，この厳しい冬に対処することがとても難しいと思っている。

127. No measures implemented so far have been able to halt the decline in economic growth.
127. これまでのところ実行されたさまざまな方策では，経済成長の下落を止めることはできなかった。
133. All these plans are scheduled to be implemented next year.
133. これらの計画はすべて来年実施されるように予定されている。

173. The troops were totally overwhelmed and had to surrender.
173. 軍隊は完全に圧倒され，降伏しなければならなかった。
210. The gunman surrendered after the police surrounded the building.
210. 警察が建物を囲むと，銃を持った男は降参した。

同じ単語でも，使われ方によって意味あいが多少異なってくるというものもあり，そのような例なら重複もウェルカムである。例えば次の例文である。

313. To the director's credit, the movie has a lot of tension.
313. その監督がすばらしいことに，その映画は緊張感に満ちている。
317. Her dedication to her work is a credit to the company.
317. 彼女の仕事への献身は，会社にとって誇りである。

「credit」という語は，「信用」というコアイメージがある。「信用がある→すばらしい」「信用がある→誇り」ということになるようだ。「クレジットカード」も同様に「信用→信用取引」である。

まとめ

語彙増強の第1歩として，集中的に学習するために「英検Pass単熟語準1級」を選んだ。ただし「別冊」のみ。アルファベット順のため，既出語が後でキーワードとして出てくるという欠点があるが，似た単語の違いに注目できるという利点に目を向ければ，それはそれでいいんじゃないかという気がしないでもないようなそんな感じで。

ウハウハになるかなぁ (意味不明)。

2011年6月16日追記:
「1級」のトレーニングを始めました (nlog(n): 「英検Pass単熟語1級」で語彙増強)。

2015年10月13日追記: 2周目を行いました。繰り返し回数は40回，期間は2015-06-11 から 2015-10-13 でした。